ジュエリーデザイナーの仕事は、働く場所により、いろいろなタイプに分かれます。
個人経営の小売店では、デザイン画から製作までを一人で行う人もいます。顧客の要望をじかに聞けるので、顧客にとっても出来上がりの安心感が増します。古くからの職人と呼ばれる人も、デザイナーを兼ねているといえます。
仕事内容詳細
オーダーメイドやリフォームをする場合のデザイン・プロセスとその流れ
- 顧客の好みや予算を聞く
個人を相手としてデザインする場合、どのような物がほしいのか、予算はどのくらいの2点を確認します。さらに、服装や肌の色などを観察し、宝石、貴金属の種類を話し合いながら決めていきます。 - デザイン画を数点作成
通常、アレンジを含めて、2~3点のデザイン画を委がきます。顧客に分かりやすいよう、ほぼ実寸大のレンダリング(完成予想図)を描き、着彩をします。 - 顧客に見せ、1点決定
作成したデザイン画を顧客に見せ、その中から1点決定し、製作にまわします。
個人でデザイナーとして独立している人は、小売店やメーカーからの注文を受けて、デザイン画を描いて納めています。メーカーに所属して、デザイン画だけを描く場合もあります。また、メーカー所属の場合、デザイン画だけでなく、商品企画から参加するデザイナーもいます。この場合、商品コンセプトから製作費の見積もりなども行います。製作費の見積もりには、製作に関する知識も必要になります。
メーカー量産のデザイン・プロセスとその流れ
- 1.デザイン・オリエンテーション(ミーティング)
デザイナーのほか、商品開発責任者、営業責任者も交えてミーティングを行います。どのような傾向のデザインにするかから始まり、ターゲット設定、価格帯などについて打ち合わせをします。 - 2.ラフ・デザインの検討と絞り込み
商品開発責任者、営業責任者を交えて、ラフ・デザインの検討をし、どのデザインにするかを絞り込みます。部分修正などもその場で行います。 - 3.デザイン画作成
決定したラフ・デザインをもとに、製作のためのデザイン画を作成します。三面図とレンダリングを作成し、製作者に依頼します。
一口メモ
ジュエリーのオーダーやリフォームを受け付けている友人のデザイナーは、すばやくデザイン画が描けるよう、円を描くトレーニングをしているそうです。これにより、顧客と話している間にだいたいのデザイン画ができるので、意思の疎通が図りやすく、顧客にも喜ばれているとのことでした。